{{category 読書感想}} {{amazon 4062723123}} ニーチェの著書の和訳だが、あまりに吹っ切れていて読んでいてすごく面白い本だ。 この書の話し手は、キリスト教はでたらめで退廃的であり、 カントのようなドイツ人はその支持者であるとし、その批判を行い続ける。 その批判では、哲学者、宗教家、研究者、芸術家を多数引用している。 古今(といっても出版は19世紀末だが)東西勢ぞろいしている。 主張は一貫してるので、その距離感で各思想家を測るのも面白い。 ただひとつだけ触れるとしたら、この本では決してイエスは批判対象ではない。 イエス自身はその信憑性はともかく、当時のゆがんだユダヤ社会の中で自分の価値観を貫いたものとして評価されている。 そして、ここで非難されているのは、そのイエスをだしに いろいろでっち上げていったパウロなどです。